VOICEROID「東北きりたん」による記事の読み上げ
記事を読み上げるプレイヤーを作ってみました。
再生して、感想をコメントお願いします。
皆さん、錬金生活楽しんでいますか?
FactorioやSatisfactoryなどの工場ゲー経験者ほど、このゲームで最初に突き当たる「ある悩み」があると思います。
それは、「比率を計算しても、ラインが詰まってしまう(停止してしまう)」という現象です。
普通の工場ゲーだと「停止=負け」になりがちですが、本作は事情が違います。
なぜなら、作った製品はショップで売れて初めて利益になるからです。
需要(売れる量)が上限になる以上、どこかは止まりやすい構造になります。
さらに本作はもう一つクセがあります。
速度が上がる要素が Mk.2やMk.3の別アイテムではなく、
ゲーム全体に影響する 「アップグレード」として入っている点です。
これが、比率計算をより“壊れやすく”します。
この記事で言いたいこと(結論)
- 本作は「最大効率で回し続ける」より、需要に合わせて回すのが合理的です。
- 詰まりは避けるのではなく、工場全体に波及しない形で閉じ込めるのが大事です。
- 比率計算は無意味ではありません。
ただし目的は「常時フル稼働」ではなく、安定稼働と停止設計になります。 - アップグレードは工場の“環境”を変えるので、比率を壊す前提で設計すると安心です。
よくある悩み:計算上、どうしても合わないレシピ
例として、こんなレシピを考えます。
- 製品A:20秒で1個。素材に石が5個必要
- 石:3秒で1個生産
ここで、石の「消費ペース」と「供給ペース」を比べます。
製品Aが石を消費するペース
製品Aは20秒 で 石を5個 消費します。
石1個あたりの消費は 20秒 ÷ 5個 = 4秒/個。
つまり、石は 4秒に1個消費されます。
石の供給ペース
石は 3秒に1個作れます。
つまり、供給の方が速いです。
結論
- 消費:4秒/個
- 供給:3秒/個
この場合、石が余ります。
余った石がベルトに溜まり、やがて詰まって、石の生産機が止まります。
これは計算ミスではなく、レシピの性質として自然に起きることです。
「機械を増やして解決」が成立しにくい理由(需要上限)
従来の工場ゲーなら、比率を整数で揃えて流し続けるのが正攻法です。
製品Aの生産機を4台、石の生産機を3台とすることで、毎分60個の石を生産して消費するラインができあがります。
ただ『Alchemy Factory』は最終的にショップで売らないと利益になりません。
顧客が製品Aを「1分に1個」しか買わないなら、
- 工場は1分に12個作っている
- 売れるのは1個
- 残りは在庫になって詰まる
という未来になりやすいです。
つまり、需要が小さい限り、工場のどこかは止まります。
発想の転換:「詰まり」は「健全な待機」になりうる
ここで考え方を変えます。
このゲームでは、ラインが詰まって止まっている状態は、
在庫が足りている状態とも言えます。
出口が詰まると入口も止まる現象は、工学では バックプレッシャー(背圧) と呼ばれます。
そして本作の流れは、売れた分だけ後ろから引っ張られて動く プル型生産 に近いです。
- ショップで売れる
- 在庫が減る
- その分だけ工場が動く
- 素材が消費され、素材側も動く
「必要なときに必要な分だけ動く」が自然な挙動になります。
重要な前提:このゲームのアップグレードは“環境変化”
本作のスピード要素は、Mk.2設備に置き換えるタイプではありません。
アップグレードとして、ゲーム全体の速度が上がるのがポイントです。
- 一度アップグレードしたら元に戻せない
- コンベアと生産施設は別々にポイントを消費して強化する
つまり、どちらかだけが速くなることが起きる
結果:今まで安定していた比率が崩れて、詰まり方が変わる
なので、アップグレードは「単なる強化」ではなく、
工場にとっての 仕様変更・環境変更 と考える方が安全です。
詰まり前提で工場を安定させる定番パターン
ここからは「止まっても困らない」工場の作り方です。
需要上限+アップグレード環境でも崩れにくい順に書きます。
パターン1:在庫上限を決めて、そこで止める
- 製品A用の保管(箱・倉庫)を用意します
- 満タンになったら、製品Aラインは止まってOKです
大事なのは、止まるのがそのラインだけになることです
工場全体が巻き添え停止しないように、バッファを“仕切り”として使います。
パターン2:オーバーフロー(余剰の逃げ道)を作る
余剰が出る前提なら、逃げ道があるだけで安定します。
- 余った素材を倉庫へ送る
- 別製品のラインへ回す
- よく売れる商品へ加工できるなら変換する
- 最終的にゴミ箱へ流す
「詰まり」を「資産」か「別の利益」に変える発想です。
ただし、最終手段の「ゴミ箱」へ流した分は赤字となるので、最小の数になるようにしましょう。計算上どうしてもでてくる、0.000333など小数点以下のジワジワ貯まるアレとかです。
パターン3:ラインの分離(詰まりの伝染を止める)
アップグレードで速度関係が変わると、詰まり方も変わります。
だからこそ、停止が工場全体に伝染しない構造が効きます。
- 主力商品のラインは独立させる
- 合流点を減らす
- バッファで区切って“防火扉”を作る
詰まることより、詰まった影響が広がることが問題です。
パターン4:バッチ生産(必要なときだけ作る)
需要が小さいなら、最初からこう割り切るとラクです。
- 在庫が少ないときだけ動く
- 一定量できたら止まる
制御手段が少ない場合でも、
箱の容量を小さくしたり、搬送を区切るだけで近い形になります。
アップグレードで崩壊しにくい考え方
アップグレードを入れるたびに工場を作り直すのは疲れます。
なので、最初から崩れにくい設計思想に寄せます。
- 比率ぴったりより、バッファで吸収する
- 余剰の逃げ道を用意しておく
- 合流点を少なくして、影響範囲を小さくする
- 「止まるライン」と「止めたくないライン」を分ける
要するに、アップグレードを「速度が上がって嬉しい」より先に、
「工場の条件が変わるイベント」として扱うと事故が減ります。
まとめ
- 供給 > 消費 で詰まるのは計算ミスではなく、レシピの性質です
- 販売数に上限がある以上、工場のどこかは止まりやすいです
- 詰まりは「失敗」ではなく「需要を満たした結果」になります
- 本作のアップグレードはゲーム全体に効くため、比率を壊しやすいです
- だからこそ、詰まりを閉じ込める設計が強くなります
『Alchemy Factory』は、「作る」だけでなく「売る」までがゲームサイクルです。
常時フル稼働へのこだわりをいったん外して、
必要なときだけ動く賢い工場を作ると気持ちよく回ります。


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